自然栽培について
2014/01/23
ハウス内、小松菜の3回転目が発芽しました。
肥料をまったくあげずの連続作付。さーて育つのでしょうか?!

ということで、先日コメントでもいただきましたので
今日は気合を入れて、無肥料・無農薬自然栽培について自分の思いを語りたいと思います。
まず、無肥料・無農薬自然栽培とは、肥料(化学・有機問わず)、
農薬(殺菌剤・殺虫剤・除草剤などの有機JAS認定を含むすべての薬剤)を使わずに、
栽培する農法です。
ただし、無肥料・無農薬とは不使用という意味で、不可抗力的に来るもの(近隣からの飛散、侵入
購入種子の消毒など)までは完全には排除できていません。できるだけ努力はしますが。
本当はそこまでできればいいのですが、そうすると圃場条件や種子は自家採取など、
選択範囲が大幅に狭められ、身動きがとりづらくなってしまいます。
自分の思いだけ通ればいいというのはよくないと考えてます。
いろんな栽培方法を尊敬していますし、学ぶべきことがたくさんあります。
では、なぜ肥料や農薬を使わないのか?
無農薬は最近でも増えてきており、理由もそれなりに分かると思うのですが、
肥料を使わないという方は、本当に少ないです。
先日もオーガニック栽培をしている方の会合に行ってきましたが、
肥料を使わない方は、うちともう1農家さんだけでした。
なので、日本の全農家さんの割合からするともっと希少。
結構、情報交換量も少ないです。
それでもこだわる理由。それは、大きく二つあります。
1. 肥料を使わないと、虫が来ない
肥料分(養分)は植物が育つために必要です。ただし吸収が多すぎると処理しきれず体内(特に葉)にためこみます。
養分過剰となった植物にためこまれるのはアミノ酸・糖類で、タンパク質分解酵素を持たない虫たちにとって
直接いただけることはとってもありがたいわけです。(タンパク質が分解されてアミノ酸になる)
つまり、養分過剰になった植物は虫の大好物。なんせすぐに栄養としていただけるので。
でも、植物にとっては、ぶくぶく太らされた状態で、病気や虫の抵抗が減った状態です。
健康状態の悪いものを虫が食べてくれるとも考えられます。
人間でも同じなのですが、肥満になるといろんな病気のもとになります。
病気(=虫がつく)とは体の異常サインとも言えますよね。
2. 肥料を使わないと、美味しい
肥料分のうちの一つ窒素は、そのままでは植物は吸収できず、
土壌微生物が分解した硝酸態窒素という状態で吸収されます。
これもまた必須養分なのですが、ためすぎると苦みやえぐみになります。
そして、人間の体内に入ると酸化力が強く、ヘモグロビンから酸素を奪います。
また、体内でタンパク質などと結合するとニトロアミンという発がん性物質になります。
まあ、極端な例だと思ってますので、大きく語ることではないと思いますがご参考まで。
いずれにせよ、苦み・えぐみ成分が少なくなるので、野菜本来の味が出ます。
なんぼでも食べれるような、すっきりした味わいです。
この方法であればだれでも美味しい野菜が作れるのが魅力ですね。
肥料をあげればもちろん旨いんですよ。
そのさじ加減が難しいので、思い切ってあげないほうが簡単とも言えますね☆
天然の鯛も養殖の鯛もおいしい!その美味しさがそれぞれ違うのとよく似ていますね。
と、結局こちゃごちゃ理屈っぽく書いてしまいましたが、
美味しくて安心、そして今求められている(と思っている)のでやっています。
肥料をまったくあげずの連続作付。さーて育つのでしょうか?!

ということで、先日コメントでもいただきましたので
今日は気合を入れて、無肥料・無農薬自然栽培について自分の思いを語りたいと思います。
まず、無肥料・無農薬自然栽培とは、肥料(化学・有機問わず)、
農薬(殺菌剤・殺虫剤・除草剤などの有機JAS認定を含むすべての薬剤)を使わずに、
栽培する農法です。
ただし、無肥料・無農薬とは不使用という意味で、不可抗力的に来るもの(近隣からの飛散、侵入
購入種子の消毒など)までは完全には排除できていません。できるだけ努力はしますが。
本当はそこまでできればいいのですが、そうすると圃場条件や種子は自家採取など、
選択範囲が大幅に狭められ、身動きがとりづらくなってしまいます。
自分の思いだけ通ればいいというのはよくないと考えてます。
いろんな栽培方法を尊敬していますし、学ぶべきことがたくさんあります。
では、なぜ肥料や農薬を使わないのか?
無農薬は最近でも増えてきており、理由もそれなりに分かると思うのですが、
肥料を使わないという方は、本当に少ないです。
先日もオーガニック栽培をしている方の会合に行ってきましたが、
肥料を使わない方は、うちともう1農家さんだけでした。
なので、日本の全農家さんの割合からするともっと希少。
結構、情報交換量も少ないです。
それでもこだわる理由。それは、大きく二つあります。
1. 肥料を使わないと、虫が来ない
肥料分(養分)は植物が育つために必要です。ただし吸収が多すぎると処理しきれず体内(特に葉)にためこみます。
養分過剰となった植物にためこまれるのはアミノ酸・糖類で、タンパク質分解酵素を持たない虫たちにとって
直接いただけることはとってもありがたいわけです。(タンパク質が分解されてアミノ酸になる)
つまり、養分過剰になった植物は虫の大好物。なんせすぐに栄養としていただけるので。
でも、植物にとっては、ぶくぶく太らされた状態で、病気や虫の抵抗が減った状態です。
健康状態の悪いものを虫が食べてくれるとも考えられます。
人間でも同じなのですが、肥満になるといろんな病気のもとになります。
病気(=虫がつく)とは体の異常サインとも言えますよね。
2. 肥料を使わないと、美味しい
肥料分のうちの一つ窒素は、そのままでは植物は吸収できず、
土壌微生物が分解した硝酸態窒素という状態で吸収されます。
これもまた必須養分なのですが、ためすぎると苦みやえぐみになります。
そして、人間の体内に入ると酸化力が強く、ヘモグロビンから酸素を奪います。
また、体内でタンパク質などと結合するとニトロアミンという発がん性物質になります。
まあ、極端な例だと思ってますので、大きく語ることではないと思いますがご参考まで。
いずれにせよ、苦み・えぐみ成分が少なくなるので、野菜本来の味が出ます。
なんぼでも食べれるような、すっきりした味わいです。
この方法であればだれでも美味しい野菜が作れるのが魅力ですね。
肥料をあげればもちろん旨いんですよ。
そのさじ加減が難しいので、思い切ってあげないほうが簡単とも言えますね☆
天然の鯛も養殖の鯛もおいしい!その美味しさがそれぞれ違うのとよく似ていますね。
と、結局こちゃごちゃ理屈っぽく書いてしまいましたが、
美味しくて安心、そして今求められている(と思っている)のでやっています。

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『肥料をあげない意味がわからない人』の一人です。
読ませていただいて、ある程度納得できたのですが、少し納得できないことがありましたので、コメントさせていただきました。
無肥料で出来た野菜を「天然の鯛」と表現されていると思いますが、畑という限られた空間の中で、そして、大根や小松菜などの種を蒔いているということは、「天然」ではなく、「養殖」ということになるのではないでしょうか?
そして、その養殖の畑で、餌を与えずに育ててるのが、無肥料栽培なのではないかと、思います。
人間でも肥満は病気の元ですが、ごはんをあまり食べずに痩せすぎてしまうのも、病気の元ですよ。
バランスよく、食事を食べて、健康に育つ。
というのが、人間でも野菜でも理想なのではないかと思います。
天然と養殖の話は、味のことを分かり易く表現するための例えです。
仰られるように、生育環境のこととなると天然=野生ですね。
味に関して、天然の鯛がうまいという方もいれば、養殖の方がおいしいという方も
いると思います。どちらがいいとかの話ではなく、好みも求められるものもそれぞれだと思います。
病気に関して、その通りだと思います。なんでも過ぎたるは及ばざるがごとし。
ストイックにやりすぎたらバランスがくずれますよね。
文中に書き足りなかったとご指摘で気づきました。
肥料分はあげなくても土壌にすでにあるということです。
それは何もあげなくて自然の木や草は育つからです。
土壌には微生物がいて、(1平方㎝に1億匹と聞いたことがあります)有機物を分解することで
さまざまな養分を作り出しています。その養分を植物は必至で根を伸ばし、より広範囲の栄養を
集めようとします。すると根のしっかりした健康な土台ができます。
自然栽培は、微生物が活性化しやすい土壌づくりをおこなうことだと認識しています。
リクエストにお応えいただき、有難うございます。
Red Rice さんのお考えよくわかりました。
実はわたしは有機農業をしております。
わたしは野菜というものは人間が自然の恵みを利用して
手を加え育て、人に食べられる植物であると思っております。それは人がそのように野菜の歴史を今までつくってきたからです。草や木とは違うのです。
野菜は自然を利用して育ちますが全く自然のものではないのです。
コメント欄に「自然栽培は、微生物が活性化しやすい土壌づくり」とありましたので肥料ではなく、
微生物の餌となるものは使うということなら、時間がかかるとは思いますがみんなが惚れ込む良い野菜ができると思います。
がんばってください。これからも応援しております。
「野菜は自然を利用して育ちますが全く自然のものではないのです」
まさにその通りだと思います。
有機とか自然栽培とか、カテゴリーに分けると違うもののようですが、
野菜が育つ土壌を作ることには変わりなく、ほとんど同じものだと思っています。
自然界の原理は同じなので、どのようにアプローチして、目的の野菜を育てる⇒栽培する
かということですよね。
実は、昨日、今日と自然栽培の勉強会に行ってきました。
同じ自然栽培といえども、全く同じことをしている人はいませんでした。
それは有機でも慣行でも同じだと思います。
でもそれが当然で、それが多様性であり、多様性であることは非常に重要で
あることが分かりました。
どんどん横道にそれそうなので、詳しくは本文につづります。
よろしかったらご覧ください。
いつもありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。